毎年のように受賞作家が注目を集める公募展が、川崎にある岡本太郎美術館で実施されている岡本太郎現代芸術家賞。
新人の登竜門とうっかり書いてしまいそうですが、キャリアも知名度もある作家が応募して入選していたりと、挑戦する人のための公募展という印象があります。
20年近く前にギャラリーで販売させていただいていた版画家さんが、作風をガラリと更新して入選を果たしていて、勝手ながら旧友に再開した気持ちになりました。
今年は、岡本敏子賞に選らばれた、植物を精密に鉄で表現したモリソン小林さんの作品に魅力されました。
経歴を拝見すると、職業人としてかなりのキャリアを持っていて、作家活動は、アートというよりインテリアプロダクト寄りの感覚で、植物標本のような額入りの鉄製の植物を、インテリアショップで販売していたようです。
この公募では、高い技術力が評価されたのでしょう。そしてなにより、額から飛び出して、植物同士の連関を表現したインスタレーションが最高に素敵でした。
今後の作品も楽しみです。
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